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コラム/死亡事故の逸失利益

2017/09/13

shimoyama

Auther :下山 和也

死亡事故の逸失利益

死亡事故の被害者の方が、生きていれば得られたであろう将来の所得を算出したものを死亡による逸失利益といいます。後遺障害にも逸失利益はありますが、死亡事故の逸失利益との違いは、①被害者の減収が必ず100%である点、②被害者が生きていた場合の消費支出額を控除すること、の2点があります。

死亡事故の逸失利益の算出方法は以下の通りになります。

●死亡事故の逸失利益の算出方法
逸失利益=基礎収入額×(1-生活控除率)×(就労可能年数に対するライプニッツ係数)

また、死亡事故の逸失利益の計算の元となる基礎収入額の認定は、被害者の職業によって算出方法が異なります。
①サラリーマン
原則として交通事故前年の収入。
現実の収入が賃金センサスの平均額以下の場合は、平均賃金程度の賃金を得られる可能性がある場合は、賃金センサスの平均額が認められます。また、被害者の方が概ね30歳未満の場合は、賃金センサスの平均賃金が認められます。
②事業所得者
自営業者や、農業、漁業などを営む事業所得者の方は、申告所得によるのが原則です。
③主婦
賃金センサスにおける女性労働者の平均賃金によります。パートなど有職の主婦の場合は、実収入が女性労働者の平均賃金以上の場合は実収入が基礎収入となり、実収入が平均賃金を下回るときは平均賃金を基礎収入として算出します。
④学生・生徒
賃金センサスの男女別全年齢平均の平均賃金を基礎収入として算出します。
⑤無職者
労働能力と労働意欲があり、就労の可能性が相当程度ある場合は、再就職によって得られる収入が基礎収入となりますが、失業前の収入が参考となります。

生活費の控除率は、死亡により生活費が不要となるため生活費として消費される部分を控除するものですが、訴訟になった場合には以下の控除率を参考に算出されます。

●生活費控除率
①一家の支柱:被扶養者が1人の場合40%を控除
被扶養者が2人の場合30%を控除
②女性:(主婦・独身・幼児を含む):30%を控除
③男性(独身・幼児を含む):50%を控除

就労可能年数は原則として67歳までとし、67歳を超える方については平均余命の2分の1が就労可能年数となります。また、67歳までの年数が平均余命の2分の1より短くなる方については、平均余命の2分の1を就労可能年数とします。
このようにして算出された就労可能年数に対応するライプニッツ係数(将来に渡って継続的に得る予定の収入を前もって取得することからその分の利息を控除した係数)を乗じて逸失利益を算出します。

死亡事故の逸失利益についても、被害者の方それぞれの事情により計算方法が異なります。お亡くなりになった被害者の方に代わり適正な賠償金を受け取ることができるようにするため、弁護士にご相談されることをお勧めします。

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