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2017/09/27

Auther :アステル

脊髄損傷

交通事故による衝撃で脳から腰椎に伸びる中枢神経である脊髄が損傷する場合があります。脊髄は脳と体の各部をつなぐ役割を担っており、脊髄を損傷することで体の各部において運動・知覚に障害が現れます。

脊髄損傷には大きく分けて2つの分類があります。

脊髄損傷における2分類

(1) 完全麻痺  

下肢が全く動かず、感覚もなくなった状態。受傷した部分から下の麻痺した部分にかけて、痛みを感じることもある。頚椎を損傷した場合には、四肢全てが動かないという状態になる。

(2)不完全麻痺

脊髄の一部が損傷して一部が麻痺をしている状態のこと。ある程度運動機能が残っているものから感覚知覚機能だけ残った重篤なものまである。

完全麻痺、不完全麻痺どちらの場合においても、脊髄は一度傷が付くと元通りに回復することはできません。このため、脊髄損傷を負ってしまった場合は、適正な後遺障害等級を獲得し、適正な賠償金を受け取ることができなければ、事故後の生活の保障に困難をきたす可能性がでてきます。

適正な後遺障害の等級認定のためには、高次CT画像やMRI画像などの画像所見、神経学的所見等を記載した後遺障害診断書に必要な資料を整えた上で後遺障害の申請をする必要があります。

このとき、MRIの撮影において、MRIの画像解像度が低いと、異常所見が写らないという場合もあります。必要な画像検査を経ていても、検査画像の精度も問題になります。

適正な後遺障害等級を獲得するためにも、まずは交通事故問題に詳しい弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

 

脊髄損傷について損害賠償請求をする場合、次のようなことが問題になります。

1 将来の介護費

脊髄損傷により、上下肢の全部または一部に障害が残ると、将来にわたり介護が必要となります。このため、適切な将来の介護費が確保されるかどうかということが問題になります。

2 脊髄損傷の有無

そもそも脊髄が傷ついていないのではないかということについても、よく問題となります。とくに、一部損傷(部分損傷)といわれる「中心性頸髄損傷」や「不全損傷」の場合には、脊髄が傷ついたことをこちらからきちんと示す必要が出てきます。

相手方や保険会社からすれば、足の麻痺やしびれ、歩行障害といった症状は、脊髄に傷がなくても、他のことが原因となって出てきている可能性があるではないか、というのです。

このため、「損傷」という診断名が出ていて、どこかに麻痺のような症状があるとしても、それを脊髄に傷があるからだと主張するには、ただ診断名が出ただけでは足りないことが多いのです。

同じ神経系の障害であっても、脊髄損傷であり中枢神経系統の障害(9級以上)とされるか、末梢神経系統の障害(12級)とされるかでは、大きく賠償額に差が生じてきます。

当事務所では、ケースにより、依頼者様とともに医師のもとへ赴いて現在の症状を的確に診断書に記載していただく等、適切な後遺障害等級認定が得られるための活動に取り組んでおります。

「診断書をもらったけれど、この診断書で十分な記載になっているのかどうかよく分からない。」、「保険会社に診断書を送ったら後遺障害等級が○級となっていたけれど、この等級が適切なのかどうか分からない。」等、少しでも疑問や不安をお持ちでしたら、お気軽に、当事務所の無料相談をご利用ください。

 

MRI等の画像をお持ちの方へ

いま感じている麻痺などの症状と脊髄の傷とをきちんと結びつけて、適切に障害等級を評価してもらうためには、画像が大切です。

まずは、脊髄を保護している脊椎に骨折や脱臼が生じているかどうか、画像についての医師の説明をふまえて、確認してみてください。

骨折や脱臼が生じている場合には、脊髄が傷ついていると認められやすい傾向にあります。

他方、骨折や脱臼が生じていない場合には、より詳細に画像所見や神経学的な所見、症状の推移などを分析しなければなりません。

MRIの画像上異常があるようにみえても、他の画像との比較をしたり、徒手筋力検査(MMT)の所見や診療経過等に照らし合わせたりして、脊髄損傷が否定された事例(高松高判平成13年7月26日等)がある一方、MRI上で明確な骨損傷等の異常所見がなくても、脊髄損傷の初期症状と類似する症状が現れていたり、脊髄損傷に対応しうる信号がMRI上に認められたりするような場合、画像診断でとらえられない脊髄損傷が推測される事例(大阪地判平成7年3月2日等)もあります。

「今手持ちの資料で後遺障害等級認定に十分なのか分からない。」、「医師に更なる検査を依頼したり、診断書に追記してもらったりしておいたほうがよいのか迷っている。」等ありましたら、どうぞご相談ください。

 

 

2017/08/24

shimoyama

Auther :下山 和也

 遷延性意識障害とは

交通事故で頭部を激しく打ち付けることで、遷延性意識障害と呼ばれる障害を引き起こすことがあります。遷延性意識障害という言葉だけではよく分からない方もいらっしゃると思いますが、一般的には植物状態と呼ばれている症状になります。

下記の6つの症状が治療しても3カ月以上継続して見られた場合、「遷延性意識障害(せんえんせいいしきしょうがい)」と呼んでいます(脳神経外科学会の定義より)。
遷延性意識障害の定義
(1) 自力移動不可能。
(2) 自力摂食不可能。
(3) 屎尿失禁状態。
(4) 眼球はかろうじて物を追うこともあるが、認識は不可能。
(5) 「目を開け」「手を握れ」などの簡単な命令は応ずることもあるが、それ以上の意志の疎通は不可能。
(6) 声を出しても意味のある発語ができない。

常時介護を要する遷延性意識障害の場合は、後遺障害1級と認定されると、自賠責保険での上限の4,000万円までの補償を受けることができます。

遷延性意識障害は周りの人から見て症状が明らかと言える場合が多いですが、高次CT画像やMRI画像、また、医師が診察して作成した後遺障害診断書などの適切な資料を用意しなければ、適正な後遺障害の等級認定がされないことも起こり得ます。

もしご家族が交通事故に遭い、遷延性意識障害のような症状を発生されている場合は、後遺障害申請の前に念の為に弁護士にご相談下さい。

2017/08/23

shimoyama

Auther :下山 和也

遷延性意識障害の方のご家族へ

交通事故によりご家族が遷延性意識障害となった場合,そのご家族の方は,成年後見人制度の利用に向けて,ご本人の資産をその他のご家族の皆さんの資産と区別しておくことが大切です。

成年後見人になった方は,ご本人に代わって,ご本人の介護契約等の締結も行うことになります。ご本人の資産を今後継続的にしっかりと管理でき,ご本人の利益を一番に考えて行動できる人として誰に任せるとよいか,ご家族の生活状況や仕事の状況なども踏まえたうえで,検討してみてください。

ご家族の負担軽減やご家族・ご親族間の争い回避の観点からは,弁護士等の専門家を成年後見人とすることも考えられます。

当事務所には,成年後見人としての経験が豊富な弁護士が所属しております。このような財産管理に関する問題も,安心してご相談ください。

2017/07/27

shimoyama

Auther :下山 和也

遷延性意識障害の場合の注意点

遷延性意識障害について損害賠償請求をする場合、次のようなことが問題になります。

1 誰が請求するのか
ご本人がご自身で意思を表明することができない状態ですから、損害賠償請求をする際には、ご本人に代わってご本人の財産を管理する「成年後見人」の制度を用いる必要があります(家庭裁判所での手続きが必要です)。

成年後見人は、ご家族等が引き受けることもできますし弁護士等の専門家に依頼することもできます。
成年後見人は、ご本人の資産とその他のご家族の資産とを区別した上で、ご本人の資産はご本人のためだけに用いるように管理しなければなりません。そして、年に1度は、家庭裁判所に収支報告をしなければなりません。
→ご家族の方へ(リンク)

2 将来の介護費
遷延性意識障害は、「遷延性(せんえんせい)」という言葉の意味する通り、重度の意識障害が長引きます。このため、ご家族には、長期間の介護による大きな身体的・精神的負担がかかりがちです。そこで、将来の介護費が適切に確保されるかどうかが問題になります。→将来の介護費について(リンク)

3 平均余命や生活費
賠償金の支払いを求められた保険会社側は、遷延性意識障害の患者の平均余命が他の人に比べ短いことや、生活費が健康な人に比べ低くて済むこと等を主張し、賠償額を低く見積もることがあります。このような主張は、そもそもご家族の心を傷つけかねない不適切なものといえますが、法律上も、他の人と区別する根拠があるのか否かについて適切な反論を行い、適切な賠償金を獲得する必要が生じます。
「保険会社との交渉自体に不安がある。」、「提示された額が適切なのかどうか分からない。」等、少しでも疑問や不安をお持ちでしたら、お気軽に、当事務所の無料相談をご利用ください。

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