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重度障害を負ってしまった皆様へ遷延性意識障害

遷延性意識障害(植物状態)について
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以下では、遷延性意識障害(せんえんせいいしきしょうがい)の場合について、詳しく解説いたします。
交通事故で頭部を激しく打ち付けることで、遷延性意識障害と呼ばれる障害を引き起こすことがあります。遷延性意識障害という言葉だけではよく分からない方もいらっしゃると思いますが、一般的には「植物状態」と呼ばれている症状になります。

遷延性意識障害の定義

下記の6つの症状が治療しても3カ月以上継続して見られた場合、「遷延性意識障害」と呼んでいます(脳神経外科学会の定義より)。

常時介護を要する遷延性意識障害の場合は、後遺障害1級と認定されると、自賠責保険での上限の4,000万円までの補償を受けることができます。
遷延性意識障害は周りの人から見て症状が明らかと言える場合が多いですが、高次CT画像やMRI画像、また、医師が診察して作成した後遺障害診断書などの適切な資料を用意しなければ、適正な後遺障害の等級認定がされないことも起こり得ます。
もしご家族が交通事故に遭い、遷延性意識障害のような症状を発生されている場合は、後遺障害申請の前に念の為に弁護士にご相談ください。

損害賠償請求の際の問題点(遷延性意識障害の場合)

誰が請求するのか

ご本人がご自身で意思を表明することができない状態ですから、損害賠償請求をする際には、ご本人に代わってご本人の財産を管理する「成年後見人」の制度を用いる必要があります(家庭裁判所での手続きが必要です。)。
成年後見人は、ご家族等が引き受けることもできますし、弁護士等の専門家に依頼することもできます。

葬儀費

葬儀そのものにかかった費用や49日の法事の費用、仏壇購入費などですが、裁判になった場合の基準でも上限は原則として150万円までとされています。150万円を下回る場合は、実際に支出した金額が限度となります。
なお、香典返しなどの費用は認められません。斎場などの利用費用については領収証などの立証資料を保管し、僧侶等にお渡しするお礼など領収証がないものは、お渡しされた金額をメモされるなどしておきましょう。

将来の介護費

遷延性意識障害は、重度の意識障害が長引きます。このため、ご家族には、長期間の介護による大きな身体的・精神的負担がかかりがちです。そこで、将来の介護費が適切に確保されるかどうかが問題になります。

平均余命や生活費

賠償金の支払いを求められた保険会社側は、遷延性意識障害の患者の平均余命が他の人に比べ短いことや、生活費が健康な人に比べ低くて済むこと等を主張し、賠償額を低く見積もることがあります。このような主張は、そもそもご家族の心を傷つけかねない不適切なものといえますが、法律上も、他の人と区別する根拠があるのか否かについて適切な反論を行い、適切な賠償金を獲得する必要が生じます。「保険会社との交渉自体に不安がある。」、「提示された額が適切なのかどうか分からない。」等、少しでも疑問やご不安をお持ちでしたら、お気軽に、弁護士法人アステル法律事務所の無料相談をご利用ください。

まとめ

遷延性意識障害の場合、後遺障害認定は比較的明らかですが、具体的な介護の状況などから、その損害の内容(将来介護費など)について、相手方保険会社との間で十分な交渉が必要となる場合があります。
成年後見人の選任等に関するご相談も含め、一度弁護士法人アステル法律事務所へご相談ください。

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